【英文法】itとthatの違い!?

向上委員長
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itもthatも「それは」と訳しますが、どう違うの?と思ったことはありませんか?今回の記事は、TOEICを勉強している大学生・社会人向けに、「it」と「that」の違いを、文法的・論理的な観点からより詳しく解説します。

it と that の違い(中・上級者向け解説)

1. 「it」:直前の名詞や状況を自然に受ける指示語

  • 「すでに明らかになっている情報」や「漠然とした状況・事実」を指します。
  • 主に「共通認識となっている内容」を、特に強調せずに言及するときに用いられます。

用法の例:

  • The company has announced a new policy. It will take effect next month.
    (その会社は新しい方針を発表した。それは来月施行される。)

it は “a new policy” を指しています。文脈上当然の流れで、強調はありません。

特徴:

  • 明確な主語や目的語として自然に登場します。
  • 客観的・中立的な語調を持ちます。
  • 曖昧な状況や天候・時間・距離などを表す形式主語としても使用されます。(例:”It is raining.”)。

2. 「that」:特定のもの・前述の行為・事実を強調して指す

  • 聞き手にとって「特別に思えること」「明示的に指したい事実」などを指すときに使われます。
  • 多くの場合、「that」は文脈上の**焦点(フォーカス)**となる対象を指します。

用法の例:

  • You lied to me. That really hurt me.
    (君は私にウソをついた。そのことは本当に傷ついたよ。)

→ 感情が伴っており、「嘘をついた」という行為を明示的に非難・強調しています。

  • He failed the test again. That surprised everyone.
    (彼はまた試験に落ちた。それはみんなを驚かせた。)

→ ここでの that は “He failed the test again” という出来事全体を受けています。

特徴:

  • 行為・発言・事実全体をまとめて指すことが多いです。(節や文全体に対応する)。
  • 強調や感情が込められることが多いです。
  • 口語的には、話の「一歩引いた視点」や「感情のこもったリアクション」に使われます。

並べて比較

項目itthat
指す対象名詞(単数)や状況名詞、文全体、出来事、行為など
話者の態度中立的・自然強調・感情的・特定的
用法文法的主語や目的語として自然に使う前文全体を指すことが多い
頻度非常に高い(基本代名詞)やや限定的(強調的文脈)

TOEIC対策に役立つ視点

TOEICでは、“it”“that” を適切に使い分けられることが、リーディングの正確な理解や、文補充問題で問われることがあります。

リーディングセクションの例(Part 7など):

  • “The company implemented a new security system. It has already reduced data breaches significantly.”
    → “it” = “a new security system”。自然な名詞の繰り返し回避。
  • “The manager promised to increase salaries by 10%. That surprised many employees.”
    → “that” = “The manager promised…” という内容全体へのリアクション。

TOEIC形式の練習問題(”it” と “that” の使い分け)

向上委員長
向上委員長

TOEIC形式の練習問題や、Part 6 / Part 7 の実例を使った演習をやってみましょう!それでは、TOEIC対策として “it”“that” の使い分けを問う 実践問題(Part 6 / Part 7風) をご用意します。

【Part 6:文補充問題】

次の文書は社内ニュースレターの一部です。空所に入る最も適切な語を選びなさい。


To: All Employees
Subject: New Remote Work Guidelines

The Human Resources Department has finalized the updated remote work guidelines. ( 1 ) will go into effect starting next Monday. Please review the attached document and contact HR if you have any questions.

Q1. 空所(1)に最も適切な語はどれか?
A. It
B. That
C. This
D. They

正解:A. It
解説:
ここでは直前に「the updated remote work guidelines」という名詞が出ており、それを自然に受けているため、it が適切です。特に強調や驚きはない中立的な文脈です。

【Part 6 応用問題】

A new safety procedure was introduced at the factory. ( 2 ) caused some confusion among the workers, but it will likely improve operations in the long run.

Q2. 空所(2)に最も適切な語はどれか?
A. It
B. That
C. This
D. One

正解:B. That
解説:
「新しい安全手順が導入された」→「そのことが混乱を招いた」という構文。ここでは “That” によって「その出来事(the introduction of the new procedure)」全体を指し、やや距離を置いて・結果を強調するニュアンスが表されています。

【Part 7:長文読解】

以下はある会社の内部報告メールです。


From: Michael Kim, Project Manager
To: All Staff
Subject: Delayed Launch of the Mobile App

We regret to inform you that the launch of the new mobile app will be delayed by two weeks due to unexpected technical issues.
( 3 ) was not part of our initial plan, and we understand this may cause some inconvenience for your teams.
However, we believe this additional time will help ensure the app functions perfectly upon release.

Q3. 空所(3)に入る適切な語はどれか?
A. It
B. That
C. This
D. Which

正解:B. That
解説:
「遅れること」が計画にはなかった → その遅れ全体(=文全体)を受けているため、that が適切。強調された状況・出来事に対する指示語で、”That was not part of our initial plan.” という文が自然。


応用練習(自分で使い分ける)

次の文で、カッコ内の語(it / that)どちらが自然かを考えてみてください。

  1. She told me I didn’t get the job. (   ) was really disappointing.
  2. We have a meeting at 3 PM. Please don’t forget about (   ).
  3. He didn’t apologize for his mistake. (   ) made me really angry.
  4. I found a phone on the bus. (   ) was brand new.
  5. The CEO resigned suddenly. Can you believe (   )?
  1. That(→ 彼女が言った内容・出来事を強調)
  2. It(→ ミーティングという既出の名詞を自然に指す)
  3. That(→ 謝らなかったという行動への感情)
  4. It(→ phone を指す)
  5. That(→ CEOが辞めたという出来事全体に驚いている)

向上アドバイザー
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まとめ

itthat
直前の名詞などに自然につなげる出来事・行為・発言全体を強調して受ける
主語・目的語として頻出強調や感情の対象になることが多い
中立・自然な語調強調・特定・感情をこめた語調
向上委員長
向上委員長

いかがだったでしょうか。今回はitとthatの違いについて、詳しく解説していきました。今回の内容がみなさんの英語力向上のお役に立てたなら幸いです。最後までご一読ありがとうございました!

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